老後マネーを確保するための資産形成手段として注目を集めている「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」と「イデコ(iDeCo、個人型確定拠出年金)」。
つみたてNISAは2018年1月の開始以降、3か月で50万口座を突破。イデコも、2017年1月に対象者を拡大して以降加入者数を伸ばし、2018年8月末には100万人を達成。投資未経験者を中心に大人気となっている。イデア・ファンド・コンサルティング代表の吉井崇裕さんが話す。
「つみたてNISAもイデコも、少額から投資してお金を増やす、老後の資産形成を目的とされた国の制度です。毎月一定額を、対象の金融商品に長期間積み立てるのが原則で、商品は主に『投資信託』に限られます」(吉井さん・以下同)
どちらも税制優遇が得られる点が大きなメリットだが、投資信託を選ぶ際は、商品によって期待できる利回りやリスクに差があるため、注意が必要だ。期待できる利回りが高いほど、リスクも高くなる。ポイントは、「資産の種類」に注目すること。
「資産は『株式』と『債券』の大きく2種類があり、どちらも『国内』と『海外』があります。株式の比率が大きいほどリスクが高く、債券の比率が大きいほどリスクは低くなります。利回りは、この株式と債券の配分で決まっているのです。そのため、積極的に利益を狙いたい人は株式の比率が高い商品を選び、安定的に運用したい場合は債券の比率が高い商品を選ぶとよいでしょう」