都心部に住む人間の財布を何よりも圧迫するのが家賃。これを節約するのに有効な手段の1つがシェアハウスだが、同居人に“万が一のこと”が起こってしまったらどうなるのか? 都内在住の30代の女性・Tさんは、シェアハウスをしていた同居人が自宅で亡くなるという悲劇に見舞われた。
Tさんが友人のKさんとシェアハウスをし始めたのは、5年前のこと。昔から知り合いだった2人は、ある時、家賃が高いという話になり、「じゃあ2人で住まない?」と意気投合。当時、2人とも一人暮らしをしていたが、Tさんは23区内に破格の物件を見つけており、同居人を探していたのだ。Kさんはこの話に飛びつき、2人暮らしが始まった。
生活は順調そのものだった。すでにお互いの性格は知っているため、ケンカやトラブルの類は一切無し。ただ、Tさんは普通の会社員なのに対し、Kさんは自由業で、生活時間帯がまったく違うため、1か月近く顔を合わせないことも珍しくなかった
異変が生じたのは今年の夏のことだ。Tさんのもとに大家から連絡があり、Kさんについて聞かれた。結論から言えば、Kさんは自室で亡くなっていた。Tさんが語る。
「確かにKさんが家にいる気配は数日前から無かったのですが、ふらっと旅行に行ったりすることがある人なので、まったく気にしていませんでした。Kさんに何回連絡しても繋がらないことに業を煮やしたKさんの仕事仲間が警察に連絡し、消防隊がKさんの部屋に突入したところ、ベッドで亡くなっていたそうです。Kさんの部屋はバッチリ防音されていて、廊下に繋がるドアが密閉タイプのもの。結果的に発見が大きく遅れてしまいました」