この全力集中投資が大成功。株を始めて1年後の2004年には資産1億円を達成し、その後もぐんぐん資産が殖え、2006年1月にはついに10億円を達成しました。
2004年に会社員をやめ、専業投資家になったのを機に信用取引は減らしました。それでもライブドア・ショックでは大きな痛手を負ったのですが、中国株の上昇がカバーしてくれました。
2008年には日清食品や永谷園、Jリート(不動産投資信託)などのディフェンシブ銘柄にシフトしましたが、リーマン・ショック後は毎日1000万円減るような日が続いて……嫁から「もう止めたほうがいいんじゃない?」といわれ、株式市場から撤退。自宅と賃貸用不動産を購入し、安定収入を確保したんです。
実はこのとき、ヘタな下心を出してしまって……不動産購入資金の半分くらいを、私募ファンドに投資したんです。ところが、いざお金が必要になって売ろうと思ったら「満期まで解約できない」といわれ、とても苦労しました。結局、投資額の半分になって解約できたのですが、戻ってくるかも怪しかったので、半分でも戻ってきただけでありがたかったです……。
この資金をもとに株式投資を再開したのですが、これはもう絶対に減らせないお金。クスリのアオキやシップヘルスケアHDといった低PBR銘柄を買いました。思えば、株を始めた2000年の頃の原点に戻った気がします。
今は成長株と優待・高配当株など、150銘柄ほどを保有しています。投資家仲間もでき、本当に株をやっていてよかったと思います。ただ、リーマン・ショック後、生活のためとはいえ不動産に資金をシフトし、株式市場からは退場しました。投資家として生き残るための“守り”ができなかった、と反省しています。