原油価格下落で恩恵を受けるトルコリラの見通し
原油価格の下落は世界経済全体に悪影響を及ぼすわけではありません。原油価格が下落することで恩恵を受ける国もあります。
その1つがトルコです。トルコは原油を輸入していますので、原油価格が安くなればその恩恵を受けることになります。
トルコは現在、トルコリラ安によって輸入の際、不利な状況にありますが、原油価格の下落はトルコ経済にとってプラスに働きます。
そうした点から、トルコリラ円相場でトレードされている方は、原油価格の動向にも意識を向けておかれると良いでしょう。
ではそのトルコリラ円相場は、現状どのような状況にあるのでしょうか。私がどのようにトルコリラ円相場を見ているか、お伝えします。
トルコリラ円は、昨年8月安値1トルコリラ=15.30円(くりっく365・以下同様)から高値1トルコリラ=22.08円まで上昇後いったん下落し、1月3日にはその値幅のフィボナッチ61.8%押しの価格にありました。
そして出来高は、昨年8月安値15.3円をつけた際の15万枚に次いで、10万枚を超える商いを伴い、1トルコリラ=18円台から19円台にリバウンドしました。
このような状況の中、私としては現在のトルコリラ円相場はまだまだ安すぎる価格水準にあると考えています。そして今後の見通しとして、1トルコリラ=15円の方向に再び下落してくる可能性は、今の段階では考えづらいと見ています。
昨年、1トルコリラ=17、18円あたりで買いをもち、21円くらいまで上がってきたところで利益確定し、「また下がってきたところを買いたい」と考え、下落を待っている方も少なくないようですが、そのような方が増えるほど相場は下げづらくなります。
もちろん、だからと言って資金管理を無視して大量にポジションを保有するのは禁物です。トルコリラ円相場において金利狙いで買いポジションを保有するのであれば100万円の資金に対し6万通貨までが限度だと私は考えています。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も配信中(http://yukikov.jp/)。