「朝活」という言葉がブームになっている。朝の時間を上手く活用すれば1日が有意義なものになるということで、出勤前の時間にミーティングなどをする人が増えているのだ。代々、有名ホテルを経営している家に生まれ、小さい頃から多くのホテルを見てきた女子大生コラムニスト・小林千花氏が、「朝食ミーティング」に向いている高級ホテルをリポートする。
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「朝食ミーティング」や「パワーブレックファスト」。朝食を食べながら行うミーティングや会議のことだ。アメリカでビジネスパーソンを中心に流行している“朝活”の一つで、最近は日本でもじわりと広がっている。
朝は時間が限られているため、会話にメリハリがつくのが「朝食ミーティング」の魅力といえるだろう。頭が冴えている朝は積極的になれて、新しいアイデアが浮かぶというビジネスパーソンも少なくない。
今回は、そんな朝食ミーティングで一度は使ってみてほしいホテルを3つ紹介したい。
まずは「アンダーズ東京」。ハイアットホテルアンドリゾーツが手がける、虎ノ門ヒルズ(東京・港区)の47~52階にあるラグジュアリーホテルだ。
ホテルのロビー階と同じ51階にあるメインダイニング「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」での朝食はビュッフェ形式。時間は6時30分~11時(最終入店は10時30分)。
和洋中合わせて約40種類ほどの料理がブッフェ台に並んでいた。料理が映えるように、お皿は有田焼や益子焼、美濃焼などの様々な種類の和食器が用意されている。食材に合わせてお皿を選べるこだわりぶり。
特に充実していると感じたのが和食だ。肉じゃがや煮物、鱈の西京焼きをはじめ玄米・白米のほか味噌汁、明太子やいくらも用意されていた。どれも一口食べるだけで上質な素材を使っていることがわかる。
税・サービス料込みで4968円と少々値段は張るが、大事な仕事を進めるためのパワーブレックファストだったらぜひ訪れていただきたい場所だ。
つづいて大手町タワー(東京・千代田区)の33~38階に入る「アマン東京」。東南アジアを中心に世界的に展開するアマンリゾーツが運営するラグジュアリーホテルだ。
1階に作られた自然の森を模した空間「大手町の森」に包まれた別棟にある「ザ・カフェ by アマン」での朝食は平日限定で、7~10時に利用できる。見渡す限り緑で覆われているガラス張りの店内。中央のカウンターには、焼きたてのクロワッサンやデニッシュ、ブリオッシュなどのペストリーに、キッシュ、フルーツジュース、ヨーグルト、サンドイッチなどが並んでいる。
私が注文したのは、スモークサーモンのサンドウィッチ(税・サ込931円)とカフェオレ(同621円)。メニューはすべてアラカルトで用意されているのと、数百円からという手軽な値段なので、日常使いできるのが嬉しい。