10月の消費増税後、スーパーなどでは2種類の消費税の商品が混在することになる。通常の食品や飲料は軽減税率が適用され8%となるが、口にするものであっても、みりんを含めた酒類や栄養ドリンクのような医薬部外品は適用されず10%となる。ペットフードも人間が食べるものではないため、10%だ。
このように、軽減税率の適用範囲だけでも買い物がややこしくなるのだが、さらに問題を複雑にするのが「割引券」をどう使うかだ。仮にスーパーに行って、10%の商品600円と8%の商品400円の計1000円の買い物をした場合、会計で「500円割引券」を出したらどうなるのか。
「10%の商品のほうから500円を引ければ、消費税を『10円(100円×10%)+32円(400円×8%)』の42円に圧縮できてお得ですが、そうはいきません。
購入した割合に応じて値引きが按分されるため、このケースでは、10%の商品から300円、8%の商品から200円引きになり、税額は『30円(300円×10%)+16円(200円×8%)の46円となる」(経済ジャーナリスト)
ややこしすぎて値引き券を発券しなくなる店ばかりにならないか心配だ。
※週刊ポスト2019年1月11日号