確定申告の時期は、例年2月中旬から3月中旬だ。今年は2月18日からスタートとなる。例年、税務署窓口は混雑するので早めに準備を進めたい。
今のうちから準備をしておくメリットは少なくない。万が一、公的書類や証明書を紛失していることが発覚した場合、再発行まで数週間から1か月程度かかることがある。ギリギリになって必要書類を集めようとすると、確定申告期限に間に合わなくなる可能性がある。
また、毎年2月から各地で開催される税理士による確定申告無料相談会に参加しやすくなる。必要書類のチェックや書類の記入方法などを丁寧に指導してもらえるので、確定申告ビギナーにはありがたい。これも申告期限ギリギリになると窓口がごった返し、十分なフォローが受けにくくなる。
それでは、今から準備しておくべきものは何か。
「年末に保険会社から送られる各種の控除証明書や印鑑、身分証明書のほか、ふるさと納税で控除を受ける場合は、入金から1~2か月で自治体から郵送される寄付金受領書が必要です。給与や公的年金の源泉徴収票も忘れる方が多い」(税理士の小尾大介氏)
医療費控除を受けるなら、各種レシートを集めておきたい。税理士法人ファルベ不動産代表の木下勇人氏は解説する。
「医療機関での治療費や薬局に払った薬代のほか、ドラッグストアで購入した痛み止めや風邪薬、包帯などの衣料品、通院にかかったタクシー代や、生活習慣病治療目的で通ったスポーツジム費用なども医療費として認められる可能性があります。確定申告する際は、これらの領収書やレシートが必要です」
今から備えておけば、高額領収書やレシートの紛失に気付き、再発行を依頼する時間的余裕もあるだろう。早めのスタートが肝要だ。
※週刊ポスト2019年1月11日号