50歳時に未婚の割合を表す生涯未婚率が高まる中、目立つのは 「結婚を望まない男性」の存在だ。経済的な理由で結婚ができないというわけではないが、結婚を“リスク”として捉え、慎重になる男性も少なくない。
国立青少年教育振興機構の調査によると、20~30代男性の結婚願望は、2008年と2016年との比較で、「早く結婚したい」が17.4%から12.1%に、「いい人が見つかれば結婚したい」は42.1%から27.4%に減少。年収が高いほど、結婚していない理由に「一人が楽である」の割合が増加する傾向がある。
東京都内に暮らす会社員で、30代のAさんもそのひとり。高偏差値の私立大学を卒業後、大手メーカーで正社員として勤務しており、趣味はゲームとアニメ鑑賞。結婚に対しては消極的だ。
「僕の周りだけかもしれませんが、専業主婦になりたがる女性が多くて……。できれば、同じ年収くらいの女性と共働きで、支えあって生きていきたいんです。公務員の友人が同じ公務員女性と結婚したと聞いて、うらやましいと思いました」
ただ、Aさんはこうした考えをあまり大きな声では言えないという。苦い経験を語ってくれた。