親が亡くなると、故人がもらっていた年金、支払っていた医療費・老人ホーム代、契約していたクレジットカードなどを停止したり移行する「手続き」が数多くある。それらについても生前に話し合っておかないと、後になって家族間で「お金のトラブル」が発生することになる。
葬儀の後、注意が必要なのは故人の年金の“もらい忘れ”である。「年金は亡くなった月まで支給される」と覚えておきたい。
年金は原則として偶数月の15日に前月と前々月の2か月分がまとめて支給されるが、「死亡の前月分、当月分」が振込前であれば、同居していた配偶者や生計を同じにしていた3親等以内の家族が未払い分を受け取ることができる。
支給を受けられる優先順位は、妻→子→父母……といった順で定められている。
子供などが別居していても仕送りなどで生計上に関わりがあると立証できれば、「生計を同じにしている」と判断されるケースもあるという。
未支給年金に関しては、「受け取りに漏れがある」と日本年金機構が通知してくれるわけではない。自ら請求する必要がある。