近年、急増する外国人観光客の目当ての1つが「食べ物」。寿司、天ぷら、すき焼きなどと並んで人気のメニューがラーメンだが、ラーメン店によっては、あまり外国人を歓迎しない店もあるようだ。都内の人気ラーメン店で働くKさんがいう。
「ウチのお店は券売機でメニューを選び、店員に券を渡す時に、麺の硬さ、油の量、味の濃さを伝えるシステムですが、外国人だといちいち説明が必要ですし、まったく日本語が分からず、券売機の前で『これはどんな料理だ?』と、メニューを1つ1つ確認する人もいます」(Kさん・以下同)
一口にラーメン屋といっても、「券売機なのか後払いか」「麺の硬さなどは調整できるか」など、店によってスタイルは大きく異なる。日本人でも戸惑う人がいるくらいだから、それだけで外国人を責めるのは酷かもしれないが、外国人客は食べる段階になると、いよいよ時間がかかるという。日本人であれば、早い人ならラーメンなど数分で食べ終えてしまうが、Kさんは「外国人客の場合、3倍は時間がかかる」という。
「外国人客は基本的に猫舌の人が多いので、麺を1本ずつ食べたり、小皿を要求したり、延々とフーフーしたり、食べるのに日本人よりはるかに時間がかかります。完全に冷めるまでまったく手を付けなかった人もいました。しかも、『並んでいる人がいるから、食べ終わったらすぐに席を立つ』『ランチタイムで混んでいるので、少しぐらい急ぐ』『店が混んでいるからバラバラに座る』という発想もあまりないようです。ランチタイムの時に大勢で来られると、正直厳しいです」