想像しているよりははるかに東京に近い
そんな都心から40kmも離れた街が今、盛り上がりを見せています。というのも、近い将来、ここにリニアの駅ができるからです。2027年開業予定の「リニア中央新幹線」は品川駅が始発駅で、最初の停車駅がここ橋本(駅名は未定)。リニア駅は橋本駅南口付近に建設される予定です。これが完成すれば、品川までは10分程度、名古屋までも60分程度。超特急列車の恩恵をフルに受けることができます。
実は橋本は、現状でも十分に魅力的な街です。駅周辺には、イオン、商業ビル「ミウィ」、ショッピングモールの「アリオ」、さらにシネコンもあって、地元住民のみならず、周辺からも人が集まってくる街です。少し離れれば自然が豊富なので、釣りや登山、バーベキューなどが手軽に楽しめますし、ゴルフ場もいくつもあります。地図を見ると、都心からとんでもなく遠く思われる橋本ですが、京王線の特急なら新宿から40分弱、400円の指定席料金を払えば乗れる「京王ライナー」なら最速32分です。
リニア景気もあって、周辺の物件は価格が軒並み上昇しており、京王相模原線では、都心から離れた橋本に向かって家賃相場が上がっていく逆転現象も生まれていますが、新築のマンションや一軒家は、ギリギリ3000万円台で手に入ります。都心部の狭いマンションに6000~7000万円のお金を払うくらいなら、思い切って橋本に広い物件を買い、場合によっては品川までリニアで通勤する──そんな未来の生活も描けるかもしれません(もちろんリニアの本数と料金次第ですが……)。いずれにせよ、都心からこれだけ距離がある街としては数少ない“未来が明るい街”だと思います。