自分の職歴を思い出してみて、その期間も会社に勤務していたなら、記録が抜け落ちている可能性が高い。失業中や自営業で働いていたが、国民年金保険料は納めていたという人も同じである。
また、すでに年金を受給している世代であっても、年金事務所で申請すれば、「年金加入履歴」を交付してもらえる。日本年金機構でお客様相談室長などを務めたOBが語る。
「消えた年金の中には、転職が多い人が複数の厚生年金番号を持っていて、裁定(年金受給の手続き)のときにそのうち一部の番号しか届け出なかったために本来の年金の全額をもらえていなかったケースが多数あった。ねんきん定期便や年金加入履歴の空白については、会社の経理が退職日の記入を間違っていたということも珍しくない。
そういう場合、本人がその会社で働いていたことを証明しなければならない。会社が倒産していると事実確認が難しいので、早めに対処した方がいいでしょう」
※週刊ポスト2019年2月1日号