2007年に発覚した消えた年金問題では、10年以上経っても、2000万件の記録が未解決だ。消えた年金は「年金時効特例法」で時効が停止される。記録が訂正されて年金額が増えたときは過去にさかのぼって未支給分が全額まとめて支払われるうえ、支給が遅れたことによる遅延特別加算がつく。
〈あなたの記録と結びつく可能性のある記録があります〉──年金機構からそんな通知が届いている人は“もらい損ね”がほぼ確実にあるとみていい。
年金機構の加入記録が空白になっている期間に会社に所属していたことがわかる給与明細、社員証などがあれば用意して年金事務所に出向こう。
機構側があらかじめ該当する記録を把握していれば、照合が比較的簡単にできるケースもある。たとえ当時の証明書類がなくても請求はできる。