改正入管法が成立し、外国人労働者の増加が見込まれますが、大きく分けると2つの懸念が出ています。一つは、外国人を「搾取する対象」とし、モノ扱いする事業者が出てくることです。もう一つは、日本人の雇用が奪われることを心配する声です。
「日本人は優秀だ」みたいなことを言いたくなる向きもあるでしょうが、少なくとも日本にいる外国人は海外に打って出る気概を持った人々です。改正入管法が適用されると、人手不足に悩む飲食業界にとっては朗報かもしれませんが、決して「モノ」扱いしてはなりません。居酒屋・Aの社長のように、「信用できる従業員の知り合いの同国人」という形でリクルーティングをし、そして日本人と差をつけることのない待遇を用意するのは、いいやり方だと思います。
同店は常連客がメインで繁盛している店ですが、恐らく中国人に対する偏見を持っている常連はいないことでしょう。ネットではとかく「中国人は床に落ちたものでも平気で給仕する」みたいな一部の極端な例を持ち出して批判的になりますが、そうした画一的な見方はこれからの外国人増加社会では慎まねばなりません。日韓や日中の間には様々な問題がありますが、個々人レベルからまずは友好的になることが今こそ求められているのではないでしょうか。