企業概要
独立系のシステムインテグレーター(SI)で、企業の業務効率化を支えるICTサービスを提供しています。特に工場自動化(スマートファクトリー)や情報セキュリティ関連を成長のための注力事業としており、市場注目度も高い企業です。
同社はここ数年で話題・課題とされてきた工場の自動化、IoT化に向けた製品をすでに10年も前から手がけてきた、その分野で先行している企業です。そのため、早くから自動化を進めた大手製造会社と長期に渡って顧客関係が構築されてきました。
2008年に登場したIoTプラットフォームは、トヨタやファナックなど大手優良製造業を中心に幅広い業種メーカーで導入されています。この強い顧客基盤は競争力となっており、製造業のリーディングカンパニーとのシステム開発などで培ったノウハウが次なる製品開発に繋がってきました。
また情報システムのライフサイクル全体をワンストップで提供できる組織体制を持っていることも強みで、総合的な情報セキュリティサービスの提供を実現しています。
注目ポイント
19/1期1~3四半期の業績は12%増収、45%超えの増益で着地しました。
工場自動化と情報セキュリティ関連という、今ニーズが高まっている分野で製品展開していることから事業環境は良好で、その中でも高採算の自社製品や工場IoTシステムの伸びが増益幅を拡大しています。
さらに今期は前期に発生した不採算案件の解消や拠点の統合など生産性向上施策の効果で採算性が改善しており、営業利益は54.5%の増益となりました。同社はこの好調な業績を踏まえ、通期業績予想を大幅に引上げ、配当も増額修正しています。
株価は調整しているところですが、製品の販売とサービス提供を絡めたクロスセルモデルが成り立っている高採算モデルであること、そして良好な事業環境も合わせ業績拡大期待が大きいこと、そしてテーマ性に富んでいることを加味すると、上昇トレンドに戻ってくる可能性もあるところと思います。
【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。『日本人が知らなかった海外投資 米国株』他、著書多数。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。