「もしもの時に備えなければ」と保険に入ったはいいが、家計を圧迫して過剰な節約生活を強いられては本末転倒。保険に詳しいファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんが話す。
「年間38万円もの保険料を30年払い続ければ、1140万円、40年なら1520万円にもなる。『保険は家の次に大きな買い物』といわれるのもうなずけます。それなのに、保険会社の外交員の勧めるがままに“なんとなく”加入し、自分が今どんな保険に入っているかも説明できない人がほとんどではないでしょうか」(長尾さん・以下同)
そもそも保険とは、夫が亡くなったり病気やけがで働けなくなって収入が途絶えるなど、「もしもの時、わが家に必要なお金を備える」もの。その金額をきちんと把握すれば、本来必要ない保障まで備える必要はなくなり、保険料もグッと抑えられる。
では、あなたの「必要保障額」はいくらなのか。今回、該当する金額を書き込むだけで算出できるオリジナルシートを作成した。たとえば子供のいない共働き夫婦の場合、ほとんどリスクはない。
「かかる費用は夫の葬儀代くらいですから、200万円程度の貯金がある人は保険で備えておく必要はありません。必要保障額はゼロでいい」
夫に大金をかけている人は、すぐに解約を検討すべきだ。
「ただし、専業主婦の場合は、1年分くらいの生活費と葬儀代として、500万円くらいは必要です。妻は1年かけて仕事を見つければ、これ以上備える必要はありません」
一方、子供が生まれると、保険に対する考え方は180度変えなければならない。