「夫が亡くなると、一家の大黒柱を失い、妻ひとりで子供を育てていくことになるため、子供が小さいほどリスクは大きくなります。子供が成人するまでの養育費は大きく言うと、教育費と日常生活費があります。
大体0~5才くらいの子供の場合、教育費だけでも1人あたり1700万円程度かかります(公立の幼稚園・小学校、私立の中学・高校・大学に通った場合)。子供が今、中学生なら1400万円、高校生なら大体1000万円程度を目安にするとよいでしょう。
これに加え、0~5才くらいの子供が社会人になるまでの日常生活費として1500万円ほど必要になるため、合計約3200万円程の養育費は必要になるでしょう」
これに加え、妻の生活費は、大体5500万円(妻がパート勤務、30才、平均寿命の87才まで生きた場合)ほど必要になる。子供を育てて老後を暮らすためには、合計8700万円程度備えておかなければならないことになる。
子供がいても保険はほぼ必要ない
ただ、出ていくお金ばかりではない。
「夫が亡くなったら、遺族基礎年金が約1800万円、遺族厚生年金が約2800万円、中高年寡婦加算が約1000万円(妻30才の場合)など入ってくるお金も手厚く、妻も働くことを加味すると、保険で備える必要はほとんどありません。ただ、医療費などは含まれていないため、その分はかかります」
夫が亡くなったら、住宅ローンの返済が困難になると不安になるかもしれないが、その点は大きな問題にはならない。