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保険の見直し 検討すべきは収入保障保険、団体保険、共済

 保有契約件数がほぼ同水準の大手生命保険会社と都道府県民共済の苦情件数を比べると、大手生保は11万件なのに対し、都道府県民共済は1500件程度。この結果を見ても、加入すべきがどちらかは明らかだ。

 夫が会社勤めの場合、「団体保険」に加入できるケースも多い。団体保険とは、会社などの団体と保険会社が契約し、その団体に所属する人を対象に募集する保険。

「生命保険会社の保険より団体保険の方が、団体割引で保険料は割安になります」

入院や先進医療に備えた保険はどこまで必要?

 医療保険は、ある程度の蓄えがあれば加入する必要はほとんどない。

「日本の公的医療制度はかなり充実しています。健康保険には、『高額療養費制度』という優れた制度があり、一定額を超えた分の治療費は、申請すればあとで返ってくるからです。平均的な所得の世帯なら、治療に月100万円かかったとしても、自己負担額は月9万円以内で済みます」

 これは、健康保険に適用されるすべての治療が対象となる。一般的ながんはもちろん、乳がんや子宮内膜症なども対象となるため、わざわざ「レディース保険」に加入する必要もほとんどないのだ。

 ならば、健康保険では賄えない「先進医療」はどうか。がん保険に「先進医療特約」を付けると、数百万円かかるがんの重粒子線治療や陽子線治療にも備えられる。だが、これもよく考えた方がいい。

「重粒子線治療を受けられる施設は全国でたった6か所で、年間の手術実施件数は1787件。陽子線治療が受けられる施設も全国で17か所しかありません。最近は、がん免疫薬の『オプジーボ』も保険適用となり、健康保険の対象の治療は年々増えています。先進医療目当てにがん保険に入るのはよく考えるべきでしょう」

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