「女性が活躍する職場」の“女性”にシニアは入っていないという現実。求人コピーの“本音”を知らずに、60過ぎた女が自力で職探しをすると、当たって砕けっぱなしだという。その一方でさまざまな仕事から選び放題のシステムもあって、世の中捨てたもんじゃない──。女性セブンの名物記者“オバ記者”こと野原広子さんが、シニアの就職事情をレポートする。
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「60才過ぎると仕事ってないんだね」
昨年、大手警備会社を定年退職した同い年のF子は、マンションの管理人の仕事が決まるまでの半年間、空振り続き。職安から「ここはいいんじゃないですか?」と紹介され、履歴書を送ると書類選考で落とされるんだって。
なら、求人雑誌から攻めようとしたら、「最悪。はなも引っかけられなかった」とか。
私もそう。近所のビジネスホテルが不採用だったの。時給1020円で早朝6時から10時まで、朝食の準備と片づけ。交通費がゼロの私のどこが気に入らないんだか。
でも、今思えばこっちもうかつだったんだけどね。求人広告の読み方、知らなかったんだもの。