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エレコム(6750) :底堅い成長とプラスアルファの成長が期待できる

エレコム(6750)市場平均予想

tomatsu201600411

企業概要

総合デジタル周辺製品メーカー大手。1986年設立当初は家電量販店を販路にスチール製パソコンラックを販売するオフィス家具メーカーでしたが、その後画期的マウスの爆発的ヒット、LAN事業に参入、物流会社や配送センターも設立しました。現在は、マウス、USBメモリなどIOデバイス(入出力装置)のほか、スマートフォンなどに対応するアクセサリー、周辺機器、無線LANルーターなどのネットワーク製品、ヘルスケア製品などを取り扱っています。その商品点数は約17000点で3~4年で全てを入れ替えているといい、マウスやUSBをはじめ18部門でトップシェア(2014年GfKジャパン調べ)を獲得しています。

同社は情報を基に商品を企画・開発しており、市場のトレンドや需要に合った製品開発を進めています。情報システムの構築に掛かった時間は20年だといいます。また、生産を外部企業に生産を委託するファブレス方式を取っていることも企画・開発・販売に集中することができる構造なのだと思います。同社は国内外に200の協力工場と連携し、17,000種類の製品を生産し、量販店、法人、通販、携帯ショップ、海外の5つの販売チャネルを主軸に12,000社の顧客へ販売しています。

このように商品開発力のほか、独自の物流システムによる商品調達力、量販店チャネルによる商品販売力を強みとしています。

注目ポイント

パソコン市場は低迷が続くものの、周辺機器の需要は相対的に底堅く推移しています。これらの市場は成熟している事、同社がトップシェア製品を多く有し市場でのポジションが確立されている点、時流に乗った製品開発力を持っている点から見ると、底堅い成長を続けるものと考えられます。

さらに、第4次産業革命の中で、産業機会向けなどネットワークやストレージなどIoTの拡大を見据えた製品開発が成功し事業が拡大することでプラスアルファの成長が期待できると考えます。スマホ・タブレット関連では新製品発売に依るところが大きいと思いますが、こういった市場が成熟している製品市場については販路拡大という戦略が残されています。

まとめますと、同社は既存事業で底堅く収益を獲得しながら、次世代製品の開発・販売で新な成長をすることができる企業だと思います。

財務体質は、自己資本比率は49.4%とまずまずな水準。有利子負債は30億5100万円ありますが、現金が216億3900万円(総資産の45%)あり、余裕を持った運営ができています。さらに、この潤沢な手元資金は同社が推進しているM&Aや設備投資に投下される可能性が高く、持続的な成長への期待が膨らみます。同社の過去5年売上成長率は10%程度で推移しており、この調子が続くと見ています。

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