相場の上では高等数学より算数が実戦的です。
それでは算数でなにをうかがい知ることができるか、それはマーケットのポジションです。
まずは簡単に買い(持ちのポジション)を作り、それを利食い、ポジションなしとなった場合は、買い(持ちポジション)1単位は+1、売り(持ちポジション)1単位は-1で、ポジションなしは0とします。
買って売れば、式では+1-1=0となります。
売って買えば、-1+1=0となります。
以下、話を単純化するため、1単位の売り買いでお話を進めさせて頂きます。
あるマーケット参加者が、買いを持っていたのに、上がらないので、手仕舞いましたが、別の参加者は下げてきた相場の値頃感から、新たに買いを持ったということを、式で表すと以下となります。
+1-1+1=+1
つまり一人の参加者がロングを手仕舞っても、他の参加者が値頃感から新たに買えば、結局マーケットのポジションはロングのままであって、反発力はありません。
むしろ、さらに下落する可能性があります。
※ロングが多いとなぜ下落するのか、ということは下記記事をご参照ください。
【水上紀行の為替相場の本質】 急騰・急落のメカニズム
【水上紀行の為替相場の本質】急騰・急落とジリ高・ジリ安の違い
反発力を得るためには、マーケットがロングを投げ、さらにベア(弱気)になって、安値を叩くなり戻りで売るなりして、ショートになる必要があり、これを式で表せば以下となります。
+1-1-1=-1
つまりマーケットのロングは、売って解消され、新たにショートにしたことで、マーケットのポジションはショートになり、反発力を持つことになります。
逆にマーケットにあるショートを買い戻すことにより解消され、新たにロングにしたことで、マーケットのポジションがロングになり、反落する力を持つ場合は、以下のようになります。
-1+1+1=+1
このような計算はマーケットの現状のポジションが、どうなっているかを単純化してイメージする上で、結構役に立つと思います。
単純な算数と思わず、マーケットのポジションの変化を読む上での有用なツールとして、試してみることをお勧めします。
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