最低価格は178円、最高価格は希望小売価格と同じ272円だった。また、同じ店舗でも日によって販売価格が異なるケースもあった。たとえば世田谷区スーパーOの場合、ハーゲンダッツがセール対象となっているときは1個199円だったが、それ以外の日では249円で販売。実に50円もの差があることとなる。スーパーやコンビニ事情に詳しいフリーライターの小浦大生氏はこう説明する。
「ハーゲンダッツは、実はセール対象になりやすい商品。というのも、そもそもアイスとしては定価が高い方なので、ほかの安価な商品に比べ、値引き幅を大きく設定することが可能になります。だからこそ『お得感』を演出しやすいという側面がある。さらに『3個で○○円』などの価格設定をすれば、まとめ買いもされやすい。たしかに、1個あたり50円も割り引かれていると考えれば、思わず多めに買ってしまいたくなりますからね」
また、ハーゲンダッツの場合、どの味が割り引かれるかも重要だ。
「ハーゲンダッツは季節限定商品も多く、時期によって流通している商品に多少の偏りがあります。店舗在庫もバラつきがあるので、割引の対象になる商品が偏ることも珍しくない。つまり、割引はされているけどお目当ての味がないなあ……ということもありがちです。
味によって人気に差があるのは仕方ないこと。『割り引かれているから』という理由で、好みではない味のハーゲンダッツを買うこともあるとは思いますが、逆にもしもお気に入りの味のハーゲンダッツが割引されている場合は、いつまた安くなるか分からないので、買いだめをしておくという選択肢もあるでしょう」(小浦氏)
今回の価格調査では178~272円で販売されていたハーゲンダッツのミニカップだが、もっと安く売られることはあるのだろうか。
「ごくまれにスーパーマーケットで1個150円くらいの価格で販売されていることもありますが、それは本当にレアなケースでしょう。そういったスーパーを探し出すのはかなり難しい。現実問題としては、税抜価格で200円を切ったら、それなりに安いという感覚です。178円くらいであれば、十分に『買い』だと思います」(小浦氏)
冷凍保存をしていれば品質が変化しにくく、長期保存も可能なアイスクリーム。6月以降はもっと高くなってしまうことを考えると、今のうちにハーゲンダッツを多めに買っておくのもいいのでは?