こうした占いにハマるのは昔から女性が圧倒的に多いといわれている。その背景として、脳の性差に関係があると話すのは、精神科医の和田秀樹さんだ。
「あくまでも一般論からいうと、男性は自分で運命は切り開けるとギャンブルに走りやすく、その一方で女性は運命は決まっているものとパッシブに受け止め、未来を占うといった神秘的なものを信じやすい傾向にあるのです」
ただ、占いも受け止め方次第で、プラス効果があることを和田さんは否定しない。
「結局、占いであれ、新興宗教であれ、お守りであれ、自己暗示ですから、その暗示作用がいい方向に働けばプラスの効果が出る可能性があります。例えば、試験前におみくじを引いて大吉が出たらやっぱり受かる気がするとか、最近の精神免疫学という学問では、自分は運がいい、ハッピーだと思っている人の方が免疫機能が上がることがわかっています」(和田さん)
精神科医があまり暗示的な治療をしてはいけないことになっているのに比べたら、プラスの暗示を与えてくれる占いの方が、あくまで暗示ではあるが、いい結果をもたらすこともあるというわけだ。
もちろん、マイナス面としての占い依存症にもしっかり気をつけたい。
「一般的に、四六時中触れているものに関しては依存症になりやすく、スマホでも利用できるネット占いは依存症になりやすい要素を備えているといえます」(和田さん)
自分の占い依存度が気になったら、【1】やめたいと思ってもやめられない、【2】止められたりすると禁断症状が出る、【3】前より見る回数が増えた、などの3点をチェック。もし占いサイトを見る回数が1日10回から15回、20回と増えていたら、結構やばいサインと心得てほしい」(和田さん)