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厚生年金の適用拡大でパート主婦でも受給額を増やせる

パート主婦でも厚生年金額を増やすことは可能(イメージ)

パート主婦でも厚生年金額を増やすことは可能(イメージ)

 厚生年金の平均受給月額は、男性が約16.8万円なのに対し、女性は約10.3万円と、大きな差がある。厚生年金は保険料の半分を会社が負担してくれるお得な年金制度だが、女性は結婚や出産を機に会社を辞める人が多いため、この制度を活用しにくかった。

 しかし、今からでも女性が厚生年金額を増やすことは充分可能だ。ブレインコンサルティングオフィスの北村庄吾さんが話す。

「厚生年金の加入条件が2年前から緩和され、パート主婦でも厚生年金に入りやすくなりました。条件は、【1】週の労働時間が20時間以上、【2】雇用期間が1年以上見込まれること、【3】賃金の月額が8万8000円以上などです。時給1000円のパートを1日4時間半、週5日働けば月収9万円になり、条件をクリアできます」

 たとえば、月10万円のパートを3年続ければ、65才から受け取る年間の年金額は1万9800円、5年なら3万3000円、10年なら6万6000円も厚生年金額を増やせる。働けば働くほど年金額はアップするが、年収150万円を超えると、夫の所得税が段階的に上がり、201万円を超えると配偶者控除が適用されなくなるので注意したい。社会保険労務士の蒲島竜也さんが話す。

「国民年金より厚生年金の方が圧倒的に受給額が増えるため、積極的に活用したい制度です。年金は死ぬまで受け取れるお金。特に女性は男性より寿命が長いので、お得になる可能性は高い」

 厚生年金は70才まで加入できるので、60才を過ぎていても遅くない。今パート勤めをしている人は、加入できるのにその機会を逃しているかもしれない。「女性がもらえる年金はどうせ金額が少ないから」と思わずに、すぐに勤めている会社に確認してみよう。

※女性セブン2019年3月28日・4月4日号

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