【2】日経平均株価は天皇即位や参議院選挙から下支えされる
日経平均株価とドル円は相関が強いことで知られています。そして、日経平均株価は以前にも解説した通り、上昇を予想しています。やはり新天皇即位の年に日本株を急落させ、景気を悪化させるようなことはあってはならないと政府は考えるでしょうし、株価を下支えする政策を打ってくることが予想されます。
また、夏場に行われる参議院選挙や、10月に予定されている消費税増税を踏まえると、景気が若干腰折れしかけていると判断できるような経済指標が出てきたとしても、金融政策、財政政策両面を利用して下支えしてくると考えています。
そのような展開が予想できる中で、ドル円も日経平均株価の上昇に追随する形で年末にかけて上昇するのではないかと考えられます。
【3】米国金利の動向とドル円の底堅さの影響
昨年まで米国の政策金利見通しでは、今年の利上げ回数は年に2回と予想されていましたが、年末あたりから景気後退の不安がくすぶり始め、2回の利上げは難しいのではないか、という声が市場に出るようになりました。それに伴い、ドルが一時売られる局面もありました。
しかしドル円は年初の下落後大きく下ヒゲをつけて反発。反発する過程で米FRB(連邦準備制度理事会)の地区連銀高官から、年後半に1回利上げする可能性など、利上げ見通しを復活させるような発言が出ています。
このような高官のコメントはあまり普段は材料視されていませんが、今回はドル高に反応しており、足元112円付近まで一旦反発している動きを見ると、ドル円の底堅さというのが垣間見えます。
このように私は、上記3つの要素から、「年末までドル円は上昇する」と予想しています。もちろん、様々なニュースの影響で下落する局面も出てくるとは思いますが、トレーダーとしてはそこは淡々と拾っていくトレードが有効ではないかと現段階では考えています。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)