昨今相次いでいる飲食店の“バイトテロ”問題。有名チェーン店のアルバイト店員が、ゴミ箱に入れた食材をまな板に置き直す、口に入れた商品を戻す、などの不適切な行動を行う様子をSNS上で相次いで投稿し、問題となっている。
そういった不適切行為を防ぐために、店側も研修や防犯カメラの設置、法的手段など対策にあれこれ頭をひねっているところだが、かつて都内有数の繁華街にある飲食店で店長をしていたT氏は、「採用段階での審査を厳しくすれば、ある程度、防ぐことは可能ではないか」と語る。
「私が店長を務めていたのは、アルコールの提供も行うカフェバーでした。立地もよかった関係で、有名人の出入りは多かったですね。そのため、アルバイトを採用する際は、かなり気を遣いました。
というのも、アルバイトが『アイドルグループ○○の××が来店』『俳優の△△がデートしていた』などとツイートし、お客さんに関する情報が流出することは店にとって大きなリスク。店の評判や品位を下げるだけでなく、芸能人目当ての冷やかしが来ることにもつながりかねません」(T氏・以下同)
まず重視したのは、履歴書だという。
「履歴書は、“モンスターアルバイト”のリスクを少しでも避けるための貴重な情報源です。私の場合、ITリテラシーがある程度あるかどうかは、まずメールアドレスで判断するようにしています。Gmailやプロバイダが発行するメールアドレスをもっている人はまだいいですが、携帯のキャリアメールだけというような場合、ちょっとネットに慣れていないかなという印象です」