大学生の就職活動がこれからいよいよ本格化するが、「就活は実にくだらない活動。学生の皆さんはこんな茶番、もっと軽んじてもいい」と述べるのは、『内定童貞』ほか、就活に関する著書もあるネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。就活を神聖視した結果、損をするのは自分自身。そうならないための心構えを中川氏が述べる。
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これまでの人生で最もイヤだった期間は、自分が就活をした1996年3月から6月までの3か月間です。何しろ、学生も企業もウソばっかりついて、騙し合いをしているように感じたのです。
企業は、いかに自社が社会に貢献し、社員はイキイキとやりがいを持って働き、皆さんのような若く、意欲のある学生に入ってもらいたいかをアピールする。つーか、お前らここにいる98%を落とすのに夢を与えてるんじゃねぇよ、この野郎、と思いました。
学生にしても「私はバイトを通じ、お客様の『笑顔』に接することの素晴らしさを知りました。より大きなフィールドでこれまでより多くの『笑顔』を作るよう頑張りたいです!」みたいなことを言う。これについても、「キレイごと言ってるんじゃねーよ、どうせお前は自分が笑顔になれてオイしい思いをできる方が好きに決まってるんだろ、例えば競馬で大穴当てたりよ、ウソついてるんじゃねーよ、ケッ」と思いました。
これから就活をする皆さんは、こうしたキツネとタヌキの化かし合いのような茶番に突入します。えぇ、断言します。就活なんて茶番です。でも、それをしないと会社に入れないので、仕方なくやるんです。どこを受けようがすべてで面接を通過する「面接モンスター」みたいな人も時々いますが、そんな人は極少数派。しかも、10社内定を取ろうが、どうせ1社しか行けないんですよ。
このように私自身のスタンスを明確にしたうえで、以下、就活に臨むうえで知っておきたい3つの「真実」をお伝えします。これにより心がスッとラクになることでしょう。