企業概要
関東、東海が地盤の鋼材流通大手企業です。鉄鋼メーカーと多種多様なエンドユーザーを結ぶ「鉄の商社」。鋼材の供給から加工、鉄骨工事までを手掛けています。
100リブフラットデッキプレートは顧客から高評価。工事請負・鋼材販売の営業活動を積極化しています。
企業景気の回復などを背景にここ2~3年は鋼材市況は好調な様子で、同社に関しても出荷量、注文量はともに増えています。
オリンピック関連投資は一巡したものの、首都圏においては再開発案件が活況で引き続き、好調を維持しそうです。同社も工事請負・鋼材販売の営業活動を積極化しており、受注は堅調の様子です。
そして、需要が高いために鋼材価格は上昇しています。特に国内鉄鋼メーカーは製造コストや物流コストの増加を理由に製品価格の値上げを強力に推し進めているようです。
注目ポイント
実際のところ、同社の売上も拡大傾向にあります。
しかしながら、利益はやや伸び悩み傾向。これはメーカー主導による価格上昇はあっても、エンドユーザーへの販売価格は上げられずに流通スプレッドが広がっていないためです。さらに、物流コストや人件費が上昇していることが利益率の重しとなっています。
一方、鉄骨工事も受注は堅調の様子で、足元では特に大型物件の工事からの売上が大きく伸びています。
出来高が少ないのが難点ですが、株式市場全体の市況が急激に悪化するなどの突発的なことが起こらなければ、もうしばらく堅調な株価推移を続けていける可能性があると思います。
短期のスイングトレード狙いなら検討できる銘柄というところでしょうか。できれば支持線となっている25日線まで調整したところで投資を検討したいところです。
【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ):1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。『日本人が知らなかった海外投資 米国株』他、著書多数。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。