「おじさんのジム自慢は聞きたくないから、『その土俵には入りませんよ』という意思表示で、青山のカフェ巡りの話題を追加します。男性の『週末何をしてるの?』は、結局自分の過ごし方を自慢したいケースが多いように思います。ちなみに、女性は誰と過ごしたかでマウントを取る傾向が強いので、女性に聞かれた場合、中途半端に友人や彼氏といった人間関係は持ち出さず、『掃除洗濯三昧』と答えることにしています。相手にいかに突っ込まれないかという答えを用意しているのがポイントです」(Aさん)
IT企業に勤める30代男性会社員のBさんは、「学生時代、何してたの?」と聞かれるのが、「苦痛」だと顔をしかめる。
「大学時代は、キャンパス内で鬼ごっこしちゃうようなイベントサークルに入っていたので、本当に黒歴史みたいなもの。だから、『バイトと旅行ばかりしていました』と話しています。僕のカラオケバイトなんて深掘りしてこないし、旅行は詳しく聞かれることを前提で選択しました。バックパッカーなどではない、一般的な旅行の範囲で濁しています」
新卒時も転職時も職場の先輩や上司からこの質問をされることが多かったというBさん。話題がなかったら、「無理に質問しないでほしい」と声を大にする。
「もし、この手の質問を聞くのであれば、ある程度親しくなって、相手に本当に興味が出てきた段階で聞くべきだと思うんですよ。あと、本気で撤廃したいのが、雑な『最近どう?』というフリです。ボチボチですとか、元気ですよとか言っていますが、無意味なことこのうえない。上司から『最近仕事の進捗はどう?』と聞かれるなど、立場と内容が明確なフリならわかるのですが……」(Bさん)
若手社員と積極的にコミュニケーションをとろうとしても、なかなかうまくいかない背景には、そもそも相手がそれを望んでいないという面もあるのかもしれない。