超低金利と超不安定相場の時代だからこそ輝きを増す「元本保証」という言葉。“どうせ雀の涙にしかならない”と思ってはいけない。リスクを極限まで抑えてお金を増やす手段はある。
投資というと、「金融商品」をイメージしがちだが、それだけに留まらない。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏が話す。
「企業の株を購入するのと似た考え方ですが、居住地区の信用金庫に出資する方法があります。出資すれば株主に相当する会員となり、収益状況に応じて毎年配当金が受け取れます。当然、信金によって配当率は違いますが、大体2~3%台というのが多いです」
1万円から出資できる信金が多い一方、預金と違ってすぐに払い戻しができず、換金に1年以上かかることもあるため、手元資金の余剰分で検討するのがいい。
出資という観点から見ると、生協も“高金利”を実現している。1口1000円程度の出資金を払うことで組合員になれる生協では、出資金を原資に営業を行ない、剰余金が配当に回される。食品宅配で人気のパルシステム東京では、2018年の配当率が0.3%だった。
各地の百貨店が行なっている「友の会」もある。毎月一定額を積み立てると、1年後、積立累計額にボーナスがプラスされ、百貨店で使える買い物券や買い物カードがもらえる、というものだ。
ボーナスは積立額の1か月分というケースが多く、年利に換算すると、約15.38%という驚異的な数字を誇るものもある。他にも定期的に割引優待券がもらえたり、駐車場の割引といったサービスもある。
ただ銀行にお金を預けていても、利息はほとんどつかないのが現状。「元本保証」の投資先選びにも様々な工夫が必要となるだろう。
※週刊ポスト2019年4月12日号