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年金繰り下げ受給しても「手取りが思ったより増えない」理由

 保険料だけではない。高額療養費も70歳以上の住民税非課税世帯は月2万4600円を超えて支払った医療費が還付されるが、年金収入額が212万円の課税世帯になった途端に倍以上の月5万7600円まで全額自己負担になる。特別養護老人ホームなどの居住費や食費の負担も課税世帯では年間40万円以上も支払い額が増える。

 この非課税世帯のメリットを考えると、夫の年金額が211万円を超えて課税世帯になりそうな人は、65歳前に年金をもらう「繰り上げ受給」を選んで年金収入額211万円以下にすることで年金を早くもらえるうえに、手取りも増えて年金生活が楽になるという二重のメリットにつながる。

※週刊ポスト2019年4月12日号

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