「大病を患った時の入院費、手術代の心配をする方がいますが、定年後も国民健康保険などの公的医療保険があり、高額療養費制度を用いればたとえ100万円かかったとしても自己負担額は10万円以下となることがほとんどです。年金受給者なら、国民健康保険料ですでに年十数万円負担している人も多い。これだけ払っているのに、さらに保険に入る意味がどれだけあるでしょうか」(丸山氏)
一方で、返戻金のある「養老保険」は、解約せずに満期まで続けるべきだという。
「最近はほとんどなくなりましたが、以前は満期30年程度の養老保険と年金保険が数多く売られていました。医療保険というより貯蓄に近いタイプの保険です。特に、バブル期や2000年前後に加入した保険は利率の高い“お宝保険”の可能性があります。満期まで続けて、満期返戻金をもらいましょう。保険会社はその返戻金を元手に新たな保険の加入を勧めてくるかもしれませんが、そのまま貯金したほうが賢い選択だと思います」(丸山氏)
※週刊ポスト2019年4月12日号