「Kさんが私を飛び越して役員に、『私だけ歓送迎会に誘われない』『1人だけ仲間はずれにされている』と訴えたんです。ウチの会社はトップが酒好きで、“飲みニケーション”が異常に盛んなので、疎外感を覚えたようです。
役員は事情を知らないため、私に対して『子どもみたいなことを……』とかなり腹を立てたようでした。私の説明で、彼女だけ誘わない理由は納得してもらえましたが、危うく私の評価が大きく下がるところでした」
飲み会に出たくない理由は人それぞれだろうが、参加するのはデメリットばかりではない。Yさんの会社の飲み会も、後々のトラブルにつながらないよう、様々なところに気を遣っているという。
「ウチの会社は飲む機会が多い分、飲む際のルールが厳格です。歓送迎会などのオフィシャルな飲み会の費用はすべて会社持ちですし、不要な手間やトラブルを避けるため、『宴会は一次会のみ』『酒の強要は絶対禁止』というルール。また、普段の社員同士が飲む時も、若手には1円も出させないという不文律があります」
事情を知った役員はYさんに同情し、呆れた様子で「飲み会をやる時は、声だけでもかけてやってくれ」と言ったのだとか。そもそもKさんを採用したのは自分なだけに、おおっぴらに不満を言えないYさんだが、「飲み会に誘わなくてもパワハラを疑われるとは……」と、ため息をついている。