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サイゼリヤ株主優待、長期保有条件に新ルール導入 他銘柄にも波及か

サイゼリヤが株主優待の変更を発表。優待トレーダーにも影響必至か

 手ごろな値段でおいしい料理やワインを楽しめるファミレスとして人気のサイゼリヤ(7581)が、4月10日、株主優待の変更を発表した。これまでは、100株株主に2000円分の食事券、500株以上保有の株主には食事券に加えてイタリア食材や菓子、ワインなどを選べる内容の優待を実施していたのを、2019年8月末の権利分から食事券に統一するという内容だ。

 同社はその理由を「輸送費の高騰などのため」としており、確かにオリーブオイルやワインなどを送るより、封書で送れる食事券のほうがコストが安く済むのは理解できる。食事券の額も500株以上の株主は1万円分、1000株以上なら2万円分とアップしているので、この変更はむしろ歓迎する株主も多そうだ。

 ただ、今回の優待変更で、ある条件が付け加えられている点は見逃せない。それは100株以上の「継続保有」で、その確認を2019年8月末日および、2019年4月末日から2019年8月末日までの「任意の日」としていることだ。

 他の優待銘柄でも、長期保有する株主を優遇する目的で、1~3年程度の継続保有を優待の条件とする企業は少なくない。ただ、継続保有しているかの確認は、毎年の決算期末と中間期末の株主名簿に記載があるかどうかで確認するのが通例だ。

 近年の株主優待ブームで、優待を得る権利日に「クロス取引」(現物株の買いと信用取引の売りを同時に行い、ほぼノーリスクで優待を得ること)をして、株主優待を実質“タダ取り”する手法が拡大している。今回の変更では、こうしたクロス取引だけで優待を獲得するのが不可能になり、現物株を長く保有する株主のみが優待を得られることになる。

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