「少ない給料から毎月2万円以上の保険料を払ってきたのに、年金が2600円しか増えないなんて」
そんな後悔はしたくない。対抗するには、「厚生年金に加入しない」働き方を選べばいい。社会保険労務士の北山茂治氏はこう言う。
「Aさんの同僚だったBさんは、定年後に社員として雇用延長するのではなく、会社と月額25万円の業務請負契約を結んだとしましょう。自営業だから厚生年金保険料は天引きされず、63歳からの在職老齢年金の特別支給10万円もカットされずに全額もらえる。
65歳からの年金額は加算されないが、保険料負担ゼロで特別支給も丸々もらえるBさんのほうが圧倒的に得になるのです」
この2人が労働条件はそのまま70歳まで働いて年金生活に入ったケースで計算すると、Bさんは70歳時点で約267万円、90歳時点でも約75万円も得になる。
年金を「長く、多く」受け取るには、定年後は厚生年金に加入しない働き方が重要なのだ。
※週刊ポスト2019年4月26日号