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60代夫婦の最強の働き方 「厚生年金に加入しない」で月収50万円

 収入を大きく減らしたDさん夫婦は、2人とも厚生年金に加入して働いた。そのため、夫の月給25万円と繰り上げた年金(月額約10.9万円)の合計が「28万円のライン」(28万円を超えた場合、超過分の半分が年金から減額される)を越え、約4万円の在職老齢年金が支給停止となる。厚生年金に加入しているので保険料が毎月約2万3000円のマイナスだ。

 加えて、パートに出た妻が張り切って月10万円を稼いだことで、「妻も厚生年金に加入」となった。パートタイマーでも、賃金月額が8万8000円を超えるなど、一定の条件を満たすと厚生年金の加入義務が生じるのだ(従業員501人以上の企業の場合)。妻も毎月の保険料約1万円が天引きされることになる。

 一方、Cさん夫婦は、夫がここまで述べてきた「厚生年金に加入しない働き方」をしたので、年金の支給停止がない。夫が年金カットを気にせず稼げるので、妻のパートも月5万円に抑えた。結果、夫婦揃って保険料のマイナスがなくなり、大差が生じたのだ。

 もちろん、夫婦2人で保険料を長く払えば、退職時に年金額が改定され、将来の受給額は増える。だが、100万円単位の大差を取り戻すには、相当な長生きをする必要がある。

※週刊ポスト2019年4月26日号

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