認定NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」理事長の大西連さんのもとには、青木さんのような、生活に困窮して相談に来る女性が増えているという。
「年間の相談件数は4000件ほどあり、その3割以上は女性。20年前に比べると2倍以上に増えています。
年齢は40代がいちばん多く、若い世代だけでなく50~60代女性も多くいます。生活に困窮する、住まいを失うというと、男性の問題として捉えられることが多かった。確かにホームレスの女性はほとんどいませんが、ネットカフェやファミレスなどの24時間営業の店舗で寝泊まりしたり、友人宅を転々としたり、不安定な生活をしている女性はたくさんいます。
特に日本では女性の2人に1人は非正規雇用といわれており、その結果、男性よりも女性の方が所得は低い傾向にあります。そのため、国立社会保障・人口問題研究所によると、20~64才の勤労世代の単身女性の3人に1人が貧困といわれているのです」
※女性セブン2019年5月2日号