平成という時代で大きく変わったのがテレビの立ち位置。平成前半までは、テレビが娯楽の王様でしたが、2000年代に入ってインターネットとスマートフォンが一気に普及し、猛烈に進化を遂げたことで、一気にテレビ離れが進みました。とはいえ、今でも大きな影響力を持っているのがテレビ。平成の31年間のうちに終わった名物長寿番組について、まだ記憶が新しい方から順番に、ライターの金子則男氏が振り返ります。
【みなさんのおかげでした(フジテレビ系):1997~2018年】
前番組の『みなさんのおかげです』から数えれば、およそ30年間続いた『みなおか』。裏方を集めたユニットで紅白歌合戦にまで出てしまった「野猿」、数々の才能を発掘した「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」、芸能人が超高額の買い物をする「○○、××を買う」など、数々の伝説的な企画がありましたが、最もヒットしたのは「食わず嫌い王」でしょう。
これは2人のゲストが、好きな料理3つと、嫌いな料理1つの計4品を食べ、互いに相手の嫌いな料理を当てるというもの。超大物がゲストに来ることもあり、この企画ばかりやっていた時期もありました。
【めちゃ×2イケてるッ!(フジテレビ系):1996~2018年】
ナインティナイン、よゐこ、極楽とんぼ、雛形あきこ、鈴木紗理奈、オアシズら、固い結束を誇るメンバーが爆笑を生み出した『めちゃイケ』。メンバーや芸能人のおバカ回答に呆れる「抜き打ちテスト」をはじめ、「私立岡村女子高等学校。」「やべっち寿司」「数取団」など、名企画はいくつもありますが、特に記憶に残っているのは「岡村オファーシリーズ」でしょう。これは岡村があることに挑戦する様子を追ったもので、SMAPやEXILEのライブへの参加、マラソン、ゴルフ、ボクシングへの挑戦など、ジャンルはさまざま。また2010年には、岡村の休養~復帰というドラマもありました。
【いきなり!黄金伝説(テレビ朝日系):1998~2016年】
過酷な企画に挑戦し、その様子を余すところなく伝える『黄金伝説』。その名に違わず、「1か月1万円生活」「○○だけで1週間」「サバイバル生活」など、数々の伝説を生み出し、よゐこ濱口の「獲ったどー!」というセリフは、番組を象徴する一言として広く浸透しました。