「大きな問題は、世界の最先端が『クリエイター』や『スペシャリスト』『フリーエージェント』といった新しい働き方に大きく変わりつつあるなかで、“前近代的な身分制”の産物であるサラリーマンが絶滅する運命であることです。
現在進行中の『働き方改革』では日本人の働き方をグローバルスタンダードに合わせようとしていますが、働き方『2.0』でもすでに時代遅れになりつつあります。
日本企業は専門性に関係なく大学ブランドだけで新卒を採用し、「会社」という小さな人材プーで「ゼネラリスト(なんでも屋)」を養成しようとしますが、グローバル企業は世界じゅうから最適な専門家(その多くは博士など高度な教育を受けた専門家)を高給でヘッドハンティングしています。これではアマチュアのサッカーチームがバルセロナやレアルマドリードと試合するようなもので、勝負は最初から決まっています」(橘氏)
Salarymanは和製英語で、英語圏ではほとんど通じない。「年功序列・終身雇用」という、いまや世界のなかで日本にしかなくなった独特の働き方は、グローバル化のなかで“絶滅”の危機に瀕している。一刻も早くその事実(ファクト)に気づき、生き延びる術を身に着けておきたい。