どれだけ科学技術が進歩しようとも、一向に“正解”が見つからないのがダイエット。平成の30年間にも、「よくもまぁ思いつくものだ」と感心するほど、次から次へとダイエット法が登場しました。平成に流行ったダイエットについて、ライターの金子則男氏が振り返ります。
【青汁ダイエット:1990年】
「悪役商会」の俳優の八名信夫さんが出演するCMがあまりに強烈だった「青汁」。健康食品として有名ですが、ダイエットに活用する人も少なくなかったようです。緑色の飲み物を八名さんが飲み干し、「マズい~、もう1杯っ!」と言い放つCMのインパクトは強烈で、世に青汁というものの存在を知らしめました。今でもバラエティ番組の罰ゲームなどで使われることも多い青汁ですが、その陰には名CMの存在があったのです。
【リンゴダイエット:1992年】
海外には「リンゴが赤くなると医者が青くなる」「1日1個のりんごは医者を遠ざける」といったことわざがあるほど、栄養面で優れているリンゴ。そんなリンゴでお腹を膨らませ、摂取カロリーを減らすリンゴダイエットは大流行しました。その方法は、1食をリンゴに置き換えるものから、リンゴばかり食べるもの、すりおろして飲んだりヨーグルトに入れたりするものまで様々で、便秘対策なども同時に期待され、一大ブームとなりました。
【痩せる石鹸:1995年】
中国発の海藻入り石鹸に痩身効果があるとされ、爆発的に流行したのが、その名も「痩せる石鹸」。当時は薬事法(現・薬機法)の規制もそこまで厳しくなかったのか、効果がきちんと検証されることなくマスコミも飛びつき、大きな話題になりました。ただ私は、現在、それらを使っている人を見かけません。
【ボディブレード:1999年】
小さめのスキー板のようなものをブンブンと振り回すボディブレード。一時期、深夜の通販番組で盛んに宣伝されていて、メジャーリーガーなどがその効能を説明していました。その方法は、板の真ん中を持って、上下、前後、左右などに振るというもの。家の押入れにボディブレードが眠っている人も多そうです。