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中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

私の経験した「社畜」生活のリアル 会社に寝泊まり、飲み会終わりの朝焼けに達成感

 さらに、自身のデスクで吸うことも許されており、フロアの各所では常にタバコの煙が空中を漂っていました。当然、各自のテーブルの灰皿もタバコの吸い殻だらけでした。自ら吸い殻を給湯室のゴミ入れに捨てる人もいたかもしれませんが、大抵は翌朝、掃除のおばさんが捨てていました。なお、タバコが大嫌いで仕方がないという男性社員(当時40代)がいましたが、彼は常に自身の机は端っこで、右隣のデスクには非喫煙者を要求。別のところから煙が漂ってくるとデスクに設置した小型扇風機をONにしていました。

レタスを机の引き出しに入れていた

 忙しいため、家に帰るのが面倒くさく、会社で寝ることもよくありました。電話帳の「タウンページ」を2つ枕にしてデスクの下に入ると、丁度良い高さで電灯も遮断でき、よく寝られます。他の残業社員も朝までいるため、フロアの電灯はついているのですが、私は3時ぐらいになるともう眠くて仕方がなかったので寝ていました。

 7時30分ぐらいになれば、掃除のおばさんが「ほらほら、もう朝よ!」と起こしてくれたので、理想的睡眠である「1時間半」を3セットはキチンと達成でき、元気に仕事を開始できるのです。しかし、野菜不足が気になります。社屋の地下にあったスーパーで8枚切りのパンとアジフライを買い、サンドイッチにするのが定番だったのですが、少しでも野菜を摂取しようとレタスを丸ごと1個机の引き出しに入れていました。こうすることによって「オレは野菜を摂っている」と安心できたのです。

 しかし、夏にこんなことをやっていたら、謎の赤い虫が湧いてしまい、周囲の同僚の机の上にその虫が蠢いているではないですか。虫を辿ってみたら私の引き出しが見つかり「レタスは引き出しに入れちゃダメ!」通告が来たのです。

飲み会終わりに雀が鳴いていると達成感があった

 職場の飲み会は大抵22時か23時ぐらいから開始するのですが、これが週に4回ありました。とにかく皆、忙しすぎて、部署全員がこれくらいの時間まで残っているのです。「腹減ったな、飲み行くか」となり、タクシーに乗って東京・田町から麻布十番へ。そこからハシゴ酒をし、閉店時刻の5時に外に出ると「チュンチュン」と雀が鳴いている。

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