大手企業の子会社という位置づけに“夢”を見ている人も多かったという。
「うちの会社では、子会社から親会社に出向することはあっても、親会社の社員になることはない。にもかかわらず、『活躍すればいつか親会社での社員登用もある』と信じている人が多かったです。また、親会社には親会社ならではの大変さがある。なのに、何も知らず『あいつらは座っているだけ』など、とにかく薄っぺらい文句を言う人もたくさんいました」
一方で、子会社ならではの良さも感じたという。
「親会社の目が届かないからこそ、当時は残業時間を気にせずに働けました。服装についても親会社ほどうるさくない。子会社のほうが自由というか、ユルい雰囲気はあるので、人によってはメリットかもしれません」
給与や待遇、裁量を重視するのか、早い段階から専門性を磨くことができることを重視するのか。あとから“格差”などと卑屈な思いをしないように、最初から納得して就職することが大切といえそうだ。