しかし、東大病院老年病科の研究(2012年)によると、70歳以上75歳未満の高齢者で6種類以上薬を飲んでいると副作用を起こす割合が10~15%にまで高まることが分かっています」(池袋セルフメディケーション社長で薬剤師の長澤育弘氏)
とくに負担がかかるのが肝臓だという。
「薬を代謝する肝臓の機能は20歳をピークとすると、70歳時にはその6割、75歳だと5割にまで落ちている。その分、副作用が出やすくなるだけでなく、薬を飲みすぎることで肝臓に負担がかかり、さらに肝機能が落ちていく。“よく効いて眠れるから”といって睡眠効果のある薬を飲み、ふらついて転倒事故を起こすケースも多い」(同前)
もし自分が薬を多く処方されているようなら、医師や薬剤師に相談しよう。
※週刊ポスト2019年5月17・24日号