5月は株価の天井になりやすいのか?
さて、ここからは投資初心者の方だけでなく、投資経験者の方へもお伝えさせていただきます。これからの株式相場について、「5月天井」という言葉がありますが、トレードする際にどう向き合えばよいでしょうか。
結論から言うと、私はあまり気にすることはないと考えています。
確かに日本株は、3月の本決算で下落したり9月の中間決算で上昇したりする傾向があり、それは経験則上当てはまりやすいと言えます。しかし5月については一概に格言通りにいかないのではないかと考えています。
5月は海外企業の本決算月になっていることが多く、そのことから5月に米国株が天井をつけやすいと言われているのですが、その要因の1つとして「45日ルール」と言われるものがあります。「ファンドの解約は45日前まで申し込まなければ、次の11月まで解約できない」というルールです。これを理由に5月は天井をつけやすいと言われます。しかし私の考えとしては、これらは正直、彼らのポジション次第であり、5月に上昇することもあるため、あまり気にしていません。
空売りが多くショートポジションが株で積み上がっていれば、決算前に買い戻しフローが多く出ることから下落しにくいことも多いです。そのため、「5月天井」のような格言をにとらわれすぎないよう、取引した方がいいと考えています。
また、これは個人的な感想になりますが、今年の5月の日本株は下落しにくいのではないかと考えています。新天皇が即位したことで“ご祝儀相場”的な動きも出るのではないかという目線で相場をチェックしていこうと考えています。
一方、6月が日本企業のボーナス月ということを勘案すると、今後上昇局面となりやすいことを考慮すると、5月中に株価が下落することがあればロングポジションを作ってもいいタイミングかもしれません。1年の大きな流れやアノマリーがあるため、これをきっちりお伝えしつつ、テクニカルでエントリーポイント等を全て判断することを私は心がけています。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)