国務院は今年、供給側改革を加速させる方針を明らかにしている。今後、遅れた設備しかもたない企業の淘汰が進むことになるだろう。
今年に入り、社債のデフォルトが急増している。その結果、4月に入り、社債市場が軟調となり、それが国債市場にも影響を与え始めている。
今後、企業倒産の増加が社債のデフォルトを増加させ、社債、国債の急落に繋がった場合、多くの理財商品が想定利回りを達成できなくなる。そうなれば、理財商品の売行きは急激に落ち込み、残高は減少する。それが社債、国債の売りに繋がる。金利の急騰により、本土株式市場は急落する可能性がある。そうなれば国際金融市場にも大きな影響が出るだろう。
6月末は多くの理財商品が満期を迎える時期でもある。これからしばらくの間、中国の社債、債券市場の動きには細心の注意が必要である。
文■TS・チャイナ・リサーチ 田代尚機