消費税増税を控えた日本株の値動きは
それでは、今後の日経平均株価の見通しについて、お伝えします。
まず、私のトレードスタイルでは損切りを全くしません。その分、資金管理を徹底して相場に臨むようにしています。そのため過度なポジションを持ったりすることはありません。リスク管理の徹底は基本中の基本であり、これが私のトレードの一番大切なポイントでもあります。慎重さに欠けるトレーダーは、いずれマーケットに淘汰される運命にあるとも言えるでしょう。そうならないためには、「リスク管理の徹底」が必要であることは、忘れないようにしておきましょう。
さて、くりっく株日経平均株価は、安値19029円から戻り高値22525円までの上げ幅に対して、フィボナッチで見ると50%押し価格を少し割り込み61.8%押しになるかどうかのポイントです。ちなみに、ドル円も同様に、フィボナッチ50%価格を割り61.8%になるかどうかといったところです。その他の通貨ペアも、下押し安値になってきましたので、オシレーター系テクニカルツールを見て、逆張りポジでエントリーする選択肢もあると思います。
セルインメイの季節が終わるなか、6月は日本企業のボーナス月でもあることから、個人投資家のマネーも市場に集まりやすい時期です。不透明な展開が続く米中貿易摩擦や、7月に行われる参議院選挙など、市場に影響を与えるイベントは多いですが、そこまで大きく落ち込む必要はなさそうな印象です。また9月には日本企業の中間決算、そして10月の消費税増税を控えて、政府も株価の大幅下落は避けたいところでしょうから、何かしらの対策を打ってくることも期待されます。
こうした政治イベントを控えた時は、チャートがその前触れを示唆してくれるケースは少なくありません。イベントを材料にした相場の動きに見えても、実際はチャート上にその動きに先んじてサインが出ることも多いです。
だからこそ、私は徹底的にチャート分析を続けていますし、それによって大きな成果をあげています。ファンダメンタルズの材料はチャート上の動きを加速させるものであり、後付けで出てくるものとして考えています。みなさんも安定した利益を出せるように、テクニカルについて深く学んでみるとよいでしょう。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)