投資情報会社・フィスコが、株式市場の6月17日~6月21日の動きを振り返りつつ、6月24日~6月28日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は上昇した。NYダウの連騰がリードする形で週間ベースでは3週連続高となった。
週初17日の日経平均は、14日のNYダウが小反落したことを受けて小安く始まったものの、為替の円安基調と香港株の上昇を受けて小幅ながらプラスゾーンに引き戻した。個別では米ファンドの株式取得を材料視したソニー<6758>が売買代金トップで2%超の上昇をみた。ただし、全般は買い手掛かり難で東証1部の出来高は5月27日以来の10億株割れで、TOPIXは反落した。
18日の日経平均は3営業日ぶりに反落し終値ベースでは6月7日以来となる21000円割れとなった。前日のNYダウが小幅高だったことを受けて前場はプラスゾーンがあったものの、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に買いが手控えられる中、1ドル=108円台前半となる円相場の上昇を受けた売りに押される展開となり後場に入り下げ幅を広げた。
しかし、19日の日経平均は一転して大幅高となり21000円台を回復した。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が追加の金融緩和の可能性に言及し、欧州株が全面高となるなか、トランプ大統領と習国家主席の電話会談で、6月28日から開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談が開催される運びとなったことを好感してNYダウが大幅上昇したことがプラスに働いた。個別では、定時株主総会で孫社長の発言が好材料視されたソフトバンクG<9984>が売買代金トップで4%高となった。
19日のNYダウが小幅高だった流れを受けた20日の日経平均も続伸した。FOMCで政策金利が据え置かれるなか、当局者の約半数が利下げを支持し、米国での利下げ期待が高まったことが好感された。中国・上海総合指数も上げ幅を拡大、先物の上昇がリードする形となった。
20日のNYダウが4連騰し4月の年初来高値を、S&P500指数は最高値をそれぞれ更新したことで21日の日経平均はプラスの場面があったものの、1ドル=107円台割れに迫る円高が重しとなって3日ぶりに反落した。イランによる米ドローン撃墜を受けて米国の軍事行動への警戒感が強まったほか、米国の早期利下げ期待の高まりで円高継続への懸念が高まった。また、20日までの続伸で日経平均の上げ幅は490.15円となっていることから、目先の利益確定売りの動きも先行した。