投資情報会社・フィスコが6月24日~6月28日のドル・円相場の見通しを解説する。
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今週のドル・円は下げ渋りか。米連邦準備制度理事会(FRB)による年内2回の利下げへの思惑が広がり、米長期金利がさらに低下した場合はドルへの下押し圧力となろう。ただ、注目の米中首脳会談に向け両国の貿易協議の進展が期待されていることから、目先的にリスク回避的なドル売り・円買いは縮小する可能性がある。
6月18-19日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)で、メンバーの半数は政策金利の引き下げは妥当とみていることが明らかになり、7月以降における複数回の利下げ観測が広がっている。米10年債利回りは節目の2%を下回る場面もあった。24日以降も利下げを意識して長期金利が弱含みとなる局面ではドル売りが強まる可能性がある。
6月27日発表の米1-3月期国内総生産(GDP)確定値は前年比+3.2%程度と予想されるが、市場予想を上回った場合でもFRBの金融政策への影響は限定的で、ドルの上昇は小幅にとどまろう。
焦点の米中首脳会談では、双方の対立が深まらなければリスク回避のドル売り・円買いは縮小する展開となりそうだ。ただ、これまでのところ米中両国が相互に譲歩する姿勢はみせておらず、貿易摩擦にピリオドが打たれる展開は想定しにくい。トランプ政権による対中制裁「第4弾」の発動は見送られる可能性はあるが、これまでの経緯から考えると協議の継続が見込まれる。
【米・1-3月期 GDP確定値】(27日発表予定)
6月27日発表の米1-3月期 GDP確定値は速報値の前年比+3.2%、改定値の同+3.1%と3%台の成長を維持できるかが焦点。ただ、FRBの利下げ方針に影響を与えるには至らず、市場予想と一致してもドル買いは限定的となろう。
【米中首脳会談】(開催日時は未定)
6月28-29日に大阪で開催されるG20サミットのなかで調整中。トランプ大統領と習国家主席との直接交渉で、両国の貿易面での対立が収束するか注目される。ただ、交渉は今後も継続するとみられ、結論は先送りとなりそうだ。