6月26日に老衰のために亡くなった高島忠夫さん(享年88)。忠夫さんは1998年に重いうつ病を患い、一時的に回復したものの、パーキンソン病を発病して、長年にわたる介護が必要になった。忠夫さんが倒れて以降、息子で俳優の高嶋政宏(53才)と政伸(52才)は父が所有する不動産や株の整理を始めたという。政宏が振り返る。
「父は昭和初期の生まれで気前がよく、不思議な物件をすすめられるがまま購入していました。下呂温泉(岐阜)の山奥の土地など、資産価値ゼロの土地も所有していて愕然としましたね。
政伸から『一回整理しよう』という提案があって、専門家も交えて、『家族全員が芸能界にいるので細かな管理は無理。一回スッキリさせた方がいい』と助言されました。ぼくが不動産を受け持ち、政伸が金融関連の資産を整理して、把握できる形にしました」(政宏)
そうして財産を整理した結果、残ったのが世田谷の高級住宅街に建つ豪邸だった。730平米の敷地内に2つの戸建てがあり、現在は片方に忠夫さんの妻・寿美花代(87才)、もう片方に政宏夫妻が住んでいる。
忠夫さんが亡くなる直前の今年5月、この土地の約200分の1の権利が政宏に生前贈与された。メディアでも報じられたこの贈与には、「いわくつきの経緯があった」と政宏が明かす。
「6年くらい前でしょうか。父を介護するうちに、母の体調も悪化し、やがて『政宏が私たちを追い出そうとしている。家を乗っ取られる』という妄想を抱くようになったんです。母は弁護士や銀行も巻き込んで、委任状を作成して、実印も変更し、家の査定が終わって銀行に権利書が渡った時点で、やっとぼくは騒動を知りました。話を聞くと、“家を抵当に入れて医療費を借りる”と言うんですよ。弁護士を立てて協議して、すんでのところで抵当入りを阻止したんです」(政宏)