投資情報会社・フィスコが、株式市場の9月17日~9月20日の動きを振り返りつつ、9月24日~9月27日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は小幅上昇した。週間ベースでは3週連続高で、終値では約5カ月ぶりとなる22000円台を回復した。
3連休明けとなった17日の日経平均は小幅ながらも、およそ2年ぶりとなる10日続伸となった。14日にサウジアラビアの石油施設が攻撃を受け、原油価格の急騰などから世界経済の先行き懸念が広がったことから16日のNYダウは142.70ドル安と9日ぶりに反落した。これを嫌気して日経平均も小安く始まったものの、円相場の弱含みを支えにプラス圏へ浮上して、大引けで4月26日以来となる22000円台を回復した。スマートフォン向けゲームをスクエニHD<9684>と共同開発したコロプラ<3668>はストップ高を見たことが話題となった。
中東情勢を巡る地政学リスクへの警戒感が根強いなか、17日のNYダウは反発したものの、18日の日経平均は11日ぶりに反落した。東京市場の大引け後に明らかとなる連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの思惑が強く、方向感に乏しい展開のなか、全般は利益確定売りが先行する形となった。米ファンドが要求していた半導体事業の分離・上場を拒否と発表したソニー<6758>や、出資先の米シェアオフィス大手が上場を延期する見通しと報じられていたソフトバンクG<9984>の下げも地合いを悪化させる形となった。
注目のFOMCでは大方の予想通り、政策金利が引き下げられたことを受けて18日のNYダウは小幅続伸した。しかし、連銀高官の間で利下げへの意見が分かれ、次回利下げへの懐疑的な見方も台頭したことからナスダック指数は反落するなどまちまちの展開となった。一方、19日の東京市場は米金融イベントの通過に伴うアク抜け感に加えて、為替市場で1ドル=108円40銭台まで円安が進行したことを受けて買いが先行して、日経平均は反発した。一時は前日比294.85円高まで上昇し、4月24日の取引時間中に付けた年初来高値22362.92円に迫る場面もあった。しかし、日銀の金融政策決定会合で金融緩和政策の現状維持の決定が伝わると日経平均は上げ幅を縮小する展開に転じた。